訳あってWindows XPからVistaへの移行を検討しているがOSに三万円もかけたくないのでネット・オークションで廉価に調達することにした。
OSは単品のパッケージ版を購入するよりOEM版の方がお得である。
「 Win Vista OEM版」で検索をすると一覧が表示された。残り時間が短く入札数の多い品目を選び、上限5000円で入札。友人にXPのOEM版を一万円で入手したという情報があったので、試しに半額に設定したのだ。
数時間して「落札の案内」が届いて来た。「入金はインストール/ライセンス認証が完了後」と書いてあり、
「ほー、良心的な出品者だなぁ。」と思いつつ連絡先などなど必要な情報を送り返した。
一週間後、郵便受けを開けると茶封筒が入っていた。感触からDVDだとすぐ分かり、早速開封すると、DVDと説明書が入っており、「認証マニュアル」と書いてある。プロダクトキー番号が太字で印字されている。読み進めていくと日本語がちょっとおかしい。
「インターネットをつながる必要です。」???
それは良しとしてさらに読み進めると怪しい文章が目につき始めた。
『最初の自己紹介に「パソコンのHDDは壊れましたのでインストールし直したいですとか、元々のWindowsは壊れちゃうとか」と適当にReinstallの原因を説明して下さい(ネットで買ったものと教えないで下さい)。』
正規品だからオンライン認証で問題ないだろうと思いインストール作業をはじめた。インストール先はMacBook(BootCamp)でMac OSとWindiws OSが1台のマシンで切り替えて使用できるようにしているものだ。
XPを起動しDVDを挿入、まずはアップデートを試みた。クリーンインストールは時間がかかるのでいつも最後の手段にしている。画面指示に従ってアップデート作業をすすめる。近頃のOSは大容量のため時間がかかるのでほったらかして、外出した。
戻ってみるとエラーメッセージが出ている、「インストールが中断しました。」これまでもこのようなメッセージは幾度も見て来たのであまり動揺しない。通常何らかの理由でインストールが出来なかった場合以前のバージョンにロールバックするからだ。
次はDVDを起動ディスクとしてアップデートを試みたが現象は同じ。インストールに必要なファイルがコピーできないというもの。このような場合の原因はDVDメディアの表面にキズなどがありデータが読み込めない事が多い。そこで、DVDを取り出し検証しているとおかしな事に気がついた。

表面に薄らだが帯状の横縞がみえる。出来の悪いインクジェットプリンターに見られる現象である。この時点でこのDVDが海賊版であることが分かった。インストールをあきらめてXPで再起動をこころみたが真っ黒な画面に数行のエラーが英語で表示された。
「やられた。」
幸いBootCampなのでMac OSの方を起動し、Windows XPがインストールされているボリュームを検証するとすぐに理由がわかったので、修復し無事インストール前の環境に手動でロールバックすることが出来たが、同じエラーに見舞われた通常のWindowsユーザーは復旧不可能な大事態になっていることだろう。
===以下 出品者宛に出したメール===
リンユウ様
製品を受け取りインストールを試みましたがだめでした。
当該DVDを精査したところ、コピー品であると判明しました。
明らかに不法ですのでこちらで破棄いたします。
また、再送の必要は一切ありません。
よろしくお願いします。
福島大亮
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後に分かったのだが当該商品の出品者はオークションサイトから消えていた。おそらく苦情が殺到したのであろう。身から出た錆である。
やっぱり信用第一だな。